2006年01月03日

敵を知るということ

昨年末に多くのせどらーを激怒させる事件があったことをご存知でしょうか?

せどり関連の便利なツールを無料で提供して下さっているjuiceさんに対してAMTS(一部2バイト文字使用でキーワード無効化を図っています。またカタカナで「あんつ」と表記されている場合もあります)というマケプレ出品支援ツールを販売している山中が下記のような半ば脅しやたかりとみなされてもやむを得ないような接触をメールで試みたのです。

はじめまして。(有)TPCの山中と申します。

以下要約


弊社はAMTSを初めとするコンピュータソフトウェアに関する特許を出願しております。そこで当方の特許担当と協議をした結果、juiceさんに質問させていただくことにしました。


  1. juiceさんのampmanは特許を出願または取得されていますか?

  2. もし出願または取得されているなら出願番号または公開番号または特許番号をお知らせください。

  3. もし出願または取得されていないならライセンス契約を用意するので、契約していただけますか?

  4. もしライセンス契約を締結しないのなら、今後ampmanの公開の中止は可能ですか?



突っ込みどころが満載なのですが、それについてはひとまず置いておいて、開発者プロフィールに記載されている山中についての記述もご覧下さい。

16年間大手百貨店に勤務し、販売および、お客様対応を徹底的に学ぶ。その間、趣味ではネットオークション、アマゾン等でネット販売を大いに楽しむ。

平成16年、同社を退職後は、リアルとネットでの実践により作り上げた独自の販売ノウハウで、コンサルティングを行うとともに、セミナーを多数開催。

その後、自らも4500冊の在庫でアマゾン出品をする傍ら、その経験を元に、アマゾン・マーケットプレイス用の販売支援ソフトを開発。17年12月に、ソフト開発・販売会社(有)TPC(ティー・ピー・シー)設立に向けて準備中

「フォトリーダー」「コスモマップ・インストラクター」であるとともに、ウイリアム・リード氏直伝の「マインドマッパー」「ゲリラ・マーケッター」でもある。

まず特許申請に関する専門家として弁理士の存在を忘れてはいけないのですが、山中は「当方の特許担当」と書くのみで、弁理士だとは一言も言っていません。つまり、この時点で導かれる結論の一つとして「素人同士が悪知恵を搾り出しました」となってしまう可能性が十分にあるのです。

今回開発者プロフィールを初めて見ることになりましたが、その結果、山中の言う「当方の特許担当」がどのような人物なのかをほぼ特定することができました。それは同じプロフィールページ内に記載されているT氏ですね。彼は長年特許事務所に勤務していたそうですが、やはり弁理士だとは紹介されていません。つまりT氏が今以上に特許関連で踏み込んだ行動を取ると、弁理士法に抵触する可能性が非常に高いということです。最近では、交通事故の示談交渉において非弁活動を行ったとして、示談交渉を行った者、またその者を監督すべき立場であった弁護士で衆議院議員であるN氏が逮捕・起訴される事件があったことが記憶に新しいところです。

これだけでもかなり違法性を感じられるのですが、私以外にも多くの方(草莽堂さんやかぴぱら堂さんなど)が触れておられたように、「なぜjuiceさんに特許の出願・取得の有無を問い質しておきながら、山中は自らの特許の出願に関する具体的な情報を提供しないのか?」という問題があります。

ある方の情報によれば、特許を取得しても一定期間はその情報が公開されることはないらしいのですが、今回のように権利を主張する場合には、最低限出願した年月日や侵害されたと主張する特許の概要については相手方に公開する必要があるでしょう。しかしそれについては全く触れずに「お前は特許を出願しているのか? していないのなら、ライセンス契約に同意しろ。俺も出願なんてしてないけどね」と言っているだけなのです。

つまり山中がjuiceさんにメールを送った時点で特許を申請していた可能性は著しく低いということになります。

さらに特許を出願していた可能性が低いと判断する根拠として、その特許内容が挙げられます。端的に言うなら、特許を出願するような内容ではありません。私の本業はプログラマーですが、ある目的のソフトウェアそのものが特許の対象となるとは、1技術者としてはとても考えにくいのです。仮に特許を取得できるとするなら、誰もが成し得なかったような秀逸なアルゴリズムの構築を果たしたというような場合でしょう。

ましてや今回問題となっているソフトウェアはアマゾンに100%依存しているシステムです。アマゾンが倒産するとはあまり考えられませんが、マーケットプレイスのサービスを中止する可能性は否定できません。このように第三者の一存によって存在価値の有無が左右されるようなものに対して特許を取得することができるとはとても考えられないのです。

とどめを差すなら、同種のソフトウェアは山中が有料販売を始める以前から数種あったことが指摘されています。


次に山中のプロフィールについて、私が太字下線を施した箇所をご覧下さい。


何かおかしくないでしょうか? juiceさんへのメールでは(有)TPCの山中と名乗っていますね。しかし、プロフィールでは設立準備中となっています。

恐らく実態は設立登記申請中なのでしょう。申請中は公に有限会社を名乗ることはできませんが、メールなら公開されることもないと考え、身分の詐称(有限会社を名乗る)をした恐れが十分にあります。

一般に、また私が自分の会社を設立した経験上から、登記申請を行ってから会社の設立が認められるまでの期間は約10日〜1ヶ月ほどです。つまり、どんなに遅くても12月半ばまでに登記申請をしていなければ、juiceさんにメールを送った時点で有限会社を名乗ることはできないのです。

これについては推測するよりも山中が登記申請を行ったと考えられる法務局へ行って必要事項全部証明書(以前の呼称は登記簿謄本ですね)を1部取得すれば、明らかになることです。


今回はかなりの長文になってしまいましたが、山中は特許そして身分についてかなりグレーな行動を取っています。普通に考えて、もし山中に余裕(経済的・精神的)があるのなら、このような行為には至らなかったでしょう。しかし、現実には違法性を否定できない数々の行動を取った。

つまり、山中はかなりのところまで追い詰められていると考えることはできないでしょうか?


騙されるカモが減って、恐らく収入が激減しているのでしょう。そのためには、多少強引であってもライバルを駆逐する必要があったのでしょう。

今の山中は間違いなく私が言うところのライフスタイルの自転車操業に陥っている状況だと断言できます。もはや自分の意思とは関係無しに今漕いでいる自転車に乗り続けなければならなくなっているのです。

このような悪徳情報起業家から情報やツールを買うのは、ある意味利敵行為に等しいでしょう。放っておいてもいつかは倒れる運命にある輩に何を施す必要があるのでしょうか?

騙されたくても騙す人間がいなくなれば、騙される人間もいなくなります。その逆も然りです。


山中の名誉のために言うなら、山中はバカではありません。むしろ有能な人間であるはずです。良いアイディアを発想する能力に秀でています。惜しむらくは、その能力の使い方を誤ったのでしょう。

もう少し地に足をつけて地道な活動を続けていれば、同じように有料販売をするにしても、悪徳情報起業家呼ばわりをされることもなかったでしょう。


同様のことは騙され予備軍の方にも言えます。騙されるか騙されずにすむか。その岐路に立った時に、正しい選択をすることができるかどうかで、その後の展開は大きく変わっていくのです。
posted by ひっそり at 13:41| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ひっそりさん
日々梱包です。
 上記の件、直接、山中に電話をかけて聞いてみたところ、山中本人が電話にでて、「TPCは有限会社」
と言ってましたね。
 ですが、TPCの特定商取引のページには有限会社の記載はその地点ではありませんでした。
 
Posted by 日々梱包 at 2006年01月03日 15:39
>日々梱包さん
間違いなく今は有限会社になっていると思いますね。そしてjuiceさんにメールを送った頃はと言えば、非常に微妙なタイミングだったんじゃないかと思います。メールを送った時点で会社の設立申請が完了していれば全く問題ないのですが、もし未了だった場合には、問題ありですね。
というのも、会社の設立は登記が完了した日から効力を発揮するものであって、たとえ登記が完了していたとしても、申請した日に遡ってその効果は派生しないですからね。
今では有名なASPとなっている会社の前身も6年ほど前には、申請中に会社を名乗って問題になっていたことがありました。
Posted by ひっそり at 2006年01月03日 16:04
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